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製品情報 -ブランド紹介-

ユピタール

基礎物性表/標準成形条件表
  • 物性編
  • 成形編
  • 金型設計

当社の技術で開発された高性能アセタールコポリマー
 ユピタールは、独自の技術で開発された、全く新しいプロセスでつくられる高性能コポリマータイプのアセタール樹脂です。

原料から製品まで自社一貫生産で高品質を安定供給
 ユピタールは、原料メタノールから製品ペレットに至るまでの一貫生産体制により、 常に安定した高品質の製品を供給しています。

あらゆる用途に適応する豊富な高機能グレード群
 ユピタールは、最新のエレクトロニクス、OA、自動車、精密機械等、さまざまな分野用途の多用な要求性能に幅広くお答えするため、豊富な高機能グレードを取り揃えています。

ユピタールの特徴

  • バランスのとれた高い機械的特性
    剛性、靱性(耐衝撃性)ともに優れた機械的性質をもっています。
  • 応力負荷下における長期耐久性
    耐疲労性・バネ特性・耐クリープ性等、応力下使用での長期耐久性に優れています。
  • 自己潤滑高摺動特性
    結晶樹脂としての高い自己潤滑性により、優れた耐摩擦摩耗性能を発揮します。
  • 抜群の耐薬品性
    寒冷下から高温中まで、広い使用温度環境範囲で安定した物性を持っています。
  • 長期寸法安定性
    長期にわたる寸法安定性に優れ、超精密部品にも安心して使用できます。
  • 優れた成形加工性
    高い流動性と広い成形温度・条件幅をもっており、成形加工が容易です。
  • 成形時の高い熱安定性
    成形時の熱安定性に特に優れており、変色しにくく、モールドデポジットの発生が少なく、リサイクル特性にも優れています。

ホモポリマータイプとコポリマータイプ

ポリアセタール樹脂(POM樹脂)とは、高分子連鎖の繰返し単位(モノマー単位)としてオキシメチレン基(-CH2O-)を有する結晶性樹脂であり、このモノマー単位のみで構成されるホモポリマータイプと、オキシエチレン基(-CH2 CH2O-)を共重合モノマー(コモノマー)単位として併存させたコポリマータイプがあります。弊社のPOM樹脂(ブランド名はユピタール(Iupital))はコポリマータイプです。以上2つのタイプを合わせた一般的な高分子構造は下記式で表されます。

ポリアセタール(POM)の物性について

ポリアセタール樹脂(POM樹脂)は非常に結晶性の高いエンプラであるため、摩擦・摩耗特性、耐クリープ性(長期の荷重による非常に遅い変形に耐える性質)、耐疲労性、耐薬品性(強酸以外は概ね耐えうる)に優れています。しかしながら、高分子構造中にベンゼン環等の芳香族構造を持たず、かつ化学組成における酸素の含有率が大きいため難燃性の付与が難しい、表面加工は難しい、という性能上の限界も持っています。以上の特徴を持つPOM樹脂は、自動車部品(摺動箇所・燃料まわり・支持構造等)、電気電子部品や精密機器(歯車・摺動部材等)、水まわり部品等に利用されています。

POM樹脂特有の化学的性質として、オキシメチレン基の連鎖構造の熱分解反応が例えば高分子末端から開始すると、連鎖的にこれが進行して分子量が低下するという性質を有しています。コポリマータイプのPOM樹脂においては、コモノマー単位であるオキシエチレン基がこの連鎖的な熱分解反応を止めるため、ホモポリマータイプに比べて熱安定性が改善されますが、反面、オキシエチレン基の柔軟性に起因して剛性(弾性率)はホモポリマータイプに比べて低下します。

【解説】 結晶性樹脂と非晶性樹脂の特徴について

(1)高分子における結晶化とは

高分子(ここでは原理説明のために線状高分子を前提とします。)の結晶化とは、低分子の結晶(例:砂糖)やイオン性物質の結晶(例:食塩)では分子又はイオンが規則的に並んで結晶を構成する現象(図1参照)であるのに対して、ある与えられた条件、例えば、射出成形における溶融状態からの冷却条件、あるいは溶液状態からの濃縮条件等の下で、鎖状の高分子の一部が集合して部分的に同一方向に並んだ束を構成する現象(図2参照)です。また、高分子が結晶化を起こす場合、こうした結晶領域以外の不定の分子配置をとる非晶領域が通常共存します。


【図1】 低分子又はイオン性物質の結晶の模式図(単純立方格子の例)
青色は分子又はイオンを、灰色は結晶格子(仮想的な概念)を、それぞれ表す。
X, Y, Z軸方向に、同一の結晶格子が規則的に続く。

【図2】結晶性樹脂の模式図)
青色は結晶領域を、灰色は非晶領域を、それぞれ表す。
結晶領域では、高分子鎖が同一方向の束をなす。
非晶領域では、高分子鎖は不定の配置をとる。

いずれの結晶化も、分子、イオン又は高分子連鎖の繰返し単位(モノマー単位)が、分子間力やイオン結合を駆動力として熱力学的に最も安定な配置をとろうとする現象である点が共通しています。しかし、高分子の場合は、モノマー単位が高分子連鎖で束縛されているため重合される前のモノマー(低分子)よりも自由な配置をとる可動性が低下している点が本質的に異なっています。この高分子特有の分子の可動性低下が、非晶領域が残る原因です。更に、結晶領域の比率(「結晶化度」)や個々の結晶領域の大きさ(「結晶サイズ又は結晶子サイズ」)は成形条件に大きく依存するものとなります。

高分子の溶融又は溶液状態では高分子鎖は基本的に非晶性ですが、冷却や濃縮が進むにつれて、分子間力(引力)の効果が顕著となるので結晶化が進みます。但し、高分子の溶融又は溶液状態のいずれにおいても、冷却や濃縮が進むにつれて、低分子の系に比べて粘度が極めて大きくなるというもう1つの特徴があります。この粘度増大の効果により、結晶化が進む前に固化してしまうことが現実には生じます。従って、一般に、ゆっくりとした冷却や濃縮により、高分子鎖が再配置する時間を長くとることにより、結晶化度は高まります。ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)やポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)のような非晶性樹脂は、結晶化が遅いので非晶性のまま固化しやすい材料と理解できます。

(2)高分子の結晶領域の性質

結晶領域は強い分子間力による稠密な構造を有するため、一般に非晶領域に比べて、高い熱軟化温度と弾性率、低い線膨張係数と吸水率(即ち、温度と湿度による寸法変化の低下)を示します。この内、熱軟化温度については、非晶領域ではモノマー単位構造の剛直性(分子構造の可動性又は柔軟性の小ささ)に相関するガラス転移温度(Glass transition temperature;Tgと略記)にほぼ一致するのに対して、結晶領域ではTgよりも高温である融点(Melting temperature;Tmと略記)に一致します。

従って、樹脂成形品においては、一般に結晶化度を増大させると上記の物性については好ましい方向に動きます。但し、非晶領域中に分散している結晶領域は、弾性率の差に起因して外力による応力集中点として働くので、一般に結晶化度の増大により樹脂成形品の靱性は低下し脆化の方向に動きます。また、靱性は、結晶化度が同じ場合、結晶サイズを小さくすることにより改善されます。

(3)高分子の非晶領域の性質

樹脂成形品における非晶領域は、硬くて熱軟化しにくい結晶領域をいわばフィラー(Filler;充填される強化材)として含有するマトリックス(Matrix;連続相)として機能します。非晶領域の熱的性質は前記Tgに支配されますが、機械的物性に関しては靱性(強靭さ)を理解することが重要です。

Tgよりも低温においては、外力(引張り・曲げ・圧縮・ねじりなどの応力、重力による自重変形)を受けた非晶領域は、まず可逆的な弾性変形を生じます。これは、外力を除去すれば復元する範囲の比較的小さな変形であり、無機ガラスのように硬く脆い材料においても観察される現象です。しかしながら、靱性とは、弾性変形を超える大きく非可逆的な変形(塑性変形)をどの程度許すかに依存しています。こうした塑性変形の本質は、粘性流動、即ち、互いに絡み合った高分子鎖が非可逆的にずれながら配置を少しずつ変えることにより外力のエネルギーを熱として散逸し、材料全体として破断に耐えて変形していく過程です。

塑性変形が破断に至るきっかけは微小なクラック(亀裂)又はボイド(空隙)の発生です。理想的な非晶領域、つまり異物や不均質構造(結晶領域や粗密のゆらぎ)など応力集中要因を含まない場合を仮定すると、クラック又はボイドの発生原因として、①高分子末端、②高分子鎖の絡み合いのほどけ、③高分子鎖の切断の3つが考えられ、いずれも変形の途上で分子レベルの非常に微小なボイドの発生源となります。これら3要因の内、①と②は分子量が大きいほど抑制されます。これは、分子量が大きいほど(長いほど)単位重量当たりの分子末端数は減少し、かつ、絡み合いはほぐれにくくなるためです(例:ゆで上がった麺が長いほど全体としてほぐれにくくなることから類推できます)。つまり、分子量が大きいほど靱性的には有利になります。

上記③の高分子鎖の切断については、上記②の絡み合いの観点とも関連しますが、高分子鎖の硬さ(モノマー単位構造の剛直性)が1つの要因となります。つまり、高分子鎖が柔軟な場合、互いの絡み合いを解消することなく全体としての変形に追随しやすいですが、剛直な場合は可動性が低下するので変形に追随できずに絡み合い点に応力が集中しやすくなる結果、高分子鎖の切断が生じやすくなると考えられます。高分子鎖の剛直性は、これが大きいほど非晶領域の弾性率は増大する、熱的性質としては前記Tgを上昇させる(熱軟化温度を高める)が溶融流動性の低下(溶融粘度が上昇し成形性悪化)をもたらす、溶融流動性を高めるために分子量を小さくすれば前記の通り靱性的には不利になる、といった実用的に相反する複雑な挙動を引き起こす要因といえます。

(4)結晶性樹脂と非晶性樹脂

線状高分子は、冷却や濃縮の条件を選べば結晶化する能力を基本的に持っています。しかしながら、通常「結晶性樹脂」とは、射出成形や押出成形などの通常の成形条件において、実用的に好ましい物性バランスを示す程度に結晶化が進行する樹脂を意味します。逆に「非晶性樹脂」とは、そうした成形条件において結晶化がほとんど進行しない樹脂を意味します。

「結晶性樹脂」であるエンプラとしては、ポリアミド樹脂(PA樹脂)、ポリアセタール樹脂(POM樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)等が挙げられ、溶融流動性及び耐薬品性が良好、ガラス繊維等のフィラーによる補強効果(弾性率、強度、耐熱性を向上する効果)が大きい、といった特徴を持ちます。

「非晶性樹脂」であるエンプラとしては、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)、ポリアリレート樹脂(PAR樹脂)等が挙げられ、透明性を有する、異方性と成形収縮が小さい、といった特徴を持ちます。

製品情報

  • ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)ユーピロンノバレックスザンター
  • ポリブチレン テレフタレート樹脂 (PBT樹脂) ノバデュラン
  • ポリアセタール樹脂(POM樹脂)ユピタール
  • 変性ポリフェニレン エーテル樹脂(m-PPE樹脂)ユピエースレマロイ
  • 高性能ポリアミド樹脂(PA樹脂)レニー
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